bon*profile |
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about my family |
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僕の家には三人の家族がいる。 この世でたった一人、僕の思い通りにならないボス、いつも穏やかで、マイペースなボスのご主人、優しいボスのお母さん。 どうやらボスは少々過干渉気味に僕を育てたのを今頃になって後悔しているのだが、もう4歳(2002年現在)を過ぎた僕をこれから変えるのはなかなか大変だと、彼女に伝えるよう日々努力はしている。 それを彼女は充分に理解しているはずなのだが、決して諦めようとはしない。それどころか、ご主人やお母さんが僕に喜ばしい事をしてくれているのまで、阻止しようとする。困ったものだ。 その点ご主人はよくわかっていて、決して無駄な労力は使わない。 僕を信頼して、自主性を尊重してくれる。結果、時に僕に裏切られるような事態が起きても、元々おおらかな性格の彼は決して根に持つような事もなく、僕のよき理解者で居てくれる。 お母さんはよく僕に「今度生まれてくる時は人間の子に生まれておいで」と言う。 どうやら彼女にとって、僕は人間で言う孫の代わりをしているらしい。僕はこのポジションが中々気に入っている。 我が家は二世帯住宅とやらで、僕は生まれてからずっと、二階で暮らしている。階下にお母さんは住んでいるのだが、何かおねだりしたい時、僕は階下に降りていく。たまに掃除の直後などは追い返される事もあるが、たいていお母さんは僕の気持ちを察してくれるので、僕の望みは叶えられる。 もともと彼女はとてもきれいづきで最初の頃、僕は入れてもらえなかったのだが、僕の甘え上手にとうとう屈し、出入り禁止は解かれ、その代り彼女は僕が訪問する度に掃除をするという選択をしたらしい。 |
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every-day life | ||||||||
僕達犬族は本来、夜寝て昼間活動する習慣はない。人間と暮らすようになってから、その生活習慣に合せるようになってきたらしい。僕のような家庭犬の場合、暇さえあれば寝ているように見えるかも知れないが、熟睡しているのは一日でほんの3〜4時間、後は、人間で言う、うたた寝のようなものだ。要は、する事がないから寝ているだけで、何か面白そうな事があればすぐに、はせ参じる準備はできている。 ここで、ちょっと僕の平均的な一日をお話しよう。 起床は、ボスがお目覚めの時刻で、大体、7:30頃だろうか・・・僕はそのずーっと前から起きているのだが、彼女を起こすと、すこぶる機嫌が悪くなるので、賢明な僕はそんな無謀な事はしない。 その代りと言ってはなんだが、彼女が起きると僕は心行くまで、彼女に愛情確認をせがむ。 その、一連のご挨拶が終わると、朝はボスもご主人も忙しそうなので、僕は階下へ降りていく。 お母さんから朝ご飯を貰って、お庭へ。 8:30頃ご主人が出かけて行き、ボスの用事が片付くまで、僕は庭で一人放置される。車でも通ってくれれば、追いかける張り合いもあるのだが、悔しい事に一時間見張っていても、せいぜい一台か二台、虫や鳥もいつも居るとは限らない、退屈をもてあますと、僕はお母さんを呼びに行く。リビングの履きだし窓の所で、じっと見つめていると大抵出てきてくれるのだが、それでもダメな時、僕はディスクを持って誘ってみる、この間はそれでも出てこないので、試しに部屋の中に投げこんでみたら、大成功!慌ててお母さんがディスクを拾って庭に出てきた。いつもはお母さんが投げて、僕が取りに行くのだが、たまには逆があってもいいではないか。後で、お母さんは泥だらけのディスクを僕が部屋に投げ込んだとボスに文句を言っていたが、僕は知っている、ボスは現行犯でなければ、怒っても意味がないと信じている事を。 そのうち家事を片付けて、ボスが降りてくる。短い散歩の後、庭でディスクやサッカーをして、午前中の僕のイベントは終わる。 部屋に戻ると夕方までは取り立ててする事もないので、のんびりしているのだが、ボスが少しでも暇そうにしていると、遊んでくれるかも・・・と、淡い期待を抱いて、とりあえず、ご機嫌伺いに行ってみる。「お仕事中」と言われれば、僕は引き下がるしかないのだが・・・。 夕方になると、僕はソワソワし始める。お母さんも夕方は庭にでるので、一階のリビングのドアが開くのを待ち構えて、庭に出してくれるようお願いに行き、ちゃっかりおやつも頂戴する。一時間程で部屋に戻り、休憩後、食事となる。 そうこうしているとご主人が帰ってくる。一日の中で僕のテンションが一番上がる時間だ。何年かぶりかの再会を果たした恋人同士のような僕たち。 でも、ボスは疑っているようだ、僕の頭の中にはご主人=メインイベント(散歩)とインプットされているのかもしれないと・・・。 ご主人が食事を済ませ、一休みして散歩の時間となる。時々待ちきれなくて、横になってやすんでいるご主人にまとわりついて顔を舐めまわしてみたり、リビングのドアの前で振り返ってご主人を見つめたりして早く行こうと催促めいた事をしてしまうが、この散歩が僕は本当に待ちどうしい。ボスの散歩は短いけれど、ご主人は遠くまで連れて行ってくれたり、公園でディスクをしてくれる。それに彼は仕事やお付き合いで午前様にでもならない限り、雨が降ろうと、雪が吹雪こうと、僕の信頼を裏切る事はない。お母さんがいつも皆勤賞をあげたいと言っているくらいだ。 散歩から帰ると一日の終わりとなって後は休むだけとなる。 3歳まで夜はゲージで寝ていた。外泊(旅行・病院・他)の際の、僕の心理的な負担を考えての事だったのだが、昼間でも好んでゲージで休んでいる僕を見て、大丈夫と判断したのか、最近は好きな場所で眠れるようになった。実際僕はいつゲージに入れられても吠えたりしない。 僕のこんな毎日が幸福なのかどうか・・・僕にも分らない・・・この生活以外僕は知らないのだから。 |