広島ドッグパーク関連TV放送


朝からドッグパーク関連の情報を彼方此方回って、昨日のTVをアップしていた方のブログで、放送を観てきました。
テーマは支援に入ったレスキュー団体の疑惑の追及と言う事でしたが、一番大きく取り上げられていたのは土地の所有者との問題のように私には感じられました。
関心のある方は、放送の動画をアップされているHPもありますから、閲覧は可能だと思います。
ネットも関連bbsなどを観て廻ると、団体の代表糾弾の声が多いようで、番組に対して、「全国放送希望」や「よく取材をしてくれた」と言った声が私が見た限り、多数派のようでした。
勿論、その団体のHPも観てきましたが、今までは世間の声には沈黙の姿勢が多く見られたものの、今回に関しては、「ずばり一言」が更新されていました。

その放送を観て、これはあくまで私が感じた事ですが。。。
私はもともと、「体制=正義」的な発想が無い人間で、多数派に疑問を持つところがあるからかもしれませんが、素直に丸ごと番組を受け止める気にはなれませんでした。
「取材する側の姿勢」が公平に感じられなかったからだと思います。
例えば、インタビューも編集してあったようですし、対立する片方が録ったと言うテープを元に作られたと言うVTRにも、意識的、無意識、どちらかはわかりませんが、演出を感じました。
そもそも、相反するどちらか一方が、相手に黙って、録音すると言う事事態、フェアな状況では無いと思いますし、会話と言うのは片方に意図があれば、誘導する事も、可能です。
後の利害を踏まえて、意識的に話す側と無防備に話す側を同じ次元で論じるのは危険な感じがしました。
「ボランティアの皆さん」と言う事で登場された方数名、お話されていたのは内一名、その方への質問内容、問う側の姿勢もどうも。。。
そもそも数千人のボランティアさんが参加されていたのですから、それぞれ見ていたところも感じ方もあるはずで、ボランティアさんのお話を伺うなら、それ相応の人数、それなりに、色んな立場での考えや、事実確認までして頂ければ、私もこう言ううがった見方をせずにすんだのかもしれません。

コメンテーターのお一人が土地の所有者に対して、「1000万円も出すのなら、こんな大騒動になる前に、自分でなんとかできただろう」と言うような事を述べていましたが、そもそも「何とかする気が無かった」から、こう言う事態になり、世論の後押しがなければ、闇から闇に葬られた問題だと言う事は、パークの犬の姿を見れば一目瞭然、あの状況はどれだけ長い時間放置されていたかのなによりの証。

土地の所有者は、レスキュー団体のトップから、法外な要求を威圧的に突きつけられていると言うことで、被害者のような立場に見える場面もあったけれど、それは、あくまで、団体トップと、土地の所有者の間の問題であって、土地の所有者は、犬達に対しては加害者で、沢山の善意のボランティアの皆さんに迷惑をかけて、自分のすべき後始末を、してもらっている事には変わりなく、そのあたり、報道する側が事を分けて明確にすべきで、そうでなければ、肝心な所がうやむやになってしまうのでは?とも思った。
1000万円と聞くと、確かに大変なお金だけれど、数百頭の犬を本気でなんとかしようと思ったら、とてもそれでまかなえる訳がない。
今回のように彼方此方から人や物資、お金が集まったからこそ解決できつつあるのではないか。

「支援金が残ればシェルター建設に」と言う、団体側の話に対し、「これは広島の子達の為に寄せられたもので、団体はあくまで預かっている立場、きちんと収支決算書を公開し、その後残ったお金をどうするか、支援者にきちんと改めて問い、そこからどうするのかを考えるべき」と言うのは本当にもっともなお話で、「第三者(例えば公認会計士)に入ってもらい、まず透明にしなければ、疑惑を払拭する事は不可能」これもそのとおりだと思う。
団体トップの不適切と思われる失言もあり、物資、支援金等の管理もずさんなのではないかと追求されれば、認めざるを得ないところもあるだろう。
ただ、これに関しては、膨大な支援物資と数百頭の犬、数千人の人をはたして、100%管理する事ができるのか?と言う事も考慮されて良いのではなかろうか。。。
勿論、ボランティア氏の言葉が真実で、意図的に私物化して流用していると言う事が立証されれば、それは勿論、論外と言うことになるけれど。。。
ただ。。。「シェルターの話しにしても、その場の思いつきのように聞こえますね」と言うコメンテーター氏の発言には???シェルターのお話は随分前からその団体のHPには記載されていた事、コメンテーターとして、影響力のある場所で、論ずるのなら、せめて事前に、HPくらいは確認して、多少なりとも下調べくらいはすべきではなかろうか。。。
そのコメンテーター氏、ジャーナリストの肩書きで「朝生」などの討論番組で、世界情勢や戦争を語る時はシャープで個人的には好感を持っていたけれど、今回の放送を観るかぎり、「動物愛護には、あまり関心がないんだろうな〜」とお見受けした。

何かをなそうとすれば、昔から言われる「清濁併せ呑む」と言う事も必要かもしれない、ただ「濁」の部分が放送されていたように「犯罪」に繋がる可能性があるならば、確かに明らかにして欲しい。
TV局に対しても、波紋を投げかけた事に対して、最後まで責任を持って、追求して欲しいとも思う。
ただ、取材する際、取材相手によって、或いは問題によって、取材する側の温度差がないように気をつけていただきたい。
相手や内容によって温度差があったり、対応に公平感が無ければ、観る側にフェアな印象を与えず、今回の事でも一部では囁かれていたけれど、「目的を持って、意図的に作られた番組」などと言われかねない。
報道と言うからには、様々な角度から、中立の立場での取材を第一に考え、受け手に無用な混乱を招くような事にならぬよう、恐らくはこれから出てくるであろう今回の事件の功罪を、一つ一つの問題を分けて検証し、それぞれ個々の責任を追及して頂きたい。

今回の放送は、「詐欺?」「脅迫?」「不正?」人間の側の問題をテーマにした番組だったように思うけれど、実際に何らかの支援を行った人たちはこの番組を見て、何を思うのだろうか。。。
ネットでは「こんな人を支援していたなどと、自分が恥ずかしい」とまで書かれたカキコも見かけた。
なるほど。。。こう言う気持ちになるから、消滅するブログもでてくるのかもしれない。
私自身も、ほんの少し、微力なりの支援もしたし、応援もしてきた。
ただ、それは、何もできない自分にでも犬達に対して何かできる事がないだろうか、と、思えばの事。
あの時点で、誰かが行動しなければ、500を超える命は消えていたのではなかろうか。。。
全てが明らかになり、仮に特定の個人に対して失望する事が起きたとしても、自分のしてきたことに後悔は無いと思う。
勿論、今後、自分のHPなどに書いた事や、話をした事に誤りが出てくれば、、出てきた事実関係を伝える責任はあるとは思っているけれど。。。
それでも、今回のこの一連の事件が風化することなく、犬達にとって少しでも住みよい、最低限の権利を守ってあげられるような社会へと繋がって欲しいと願わずにはいられない。。。
人間同士のあれこれで、スタートした時の、沢山の善意や人の思い、何に対して感じた怒りだったのか、流された涙だったのか、何があれだけの人を動かしたのか、その本質を見失って欲しくない。